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透析ツアーレポート メキシコシティ7日間 その④

今日はいよいよメキシコ滞在最終日です。

 

まずはメキシコシティ近郊のソチミルコへ。

車で約30分、やってきたのは水郷の町です。

かつてはアステカ民族の湖上都市だった頃の名残を現在にとどめており、メキシコシティの歴史中心地区とともに1987年に世界文化遺産に登録されています。

ソチミルコの名物はなんといってもカラフルな装飾が施された小舟『トラヒネラ』での水路巡りです。

原色で彩られ、「ミネルヴァ」「グロリア」「ジャスミン」「カテリーナ」など、女性の名がつけられた手こぎのトラヒネラで、迷路のような水郷をのんびりと巡って行きます。

途中、マリアッチの楽団を乗せたトラヒネラと何度かすれ違いました。

地元の人たちは、休日に家族や親戚が集まって、マリアッチ船で奏でられる音楽を聴きながら、トラヒネラの上で食事を楽しむそうです。

 

 

ソチミルコの観光を終えて、メキシコシティに戻り、メキシコでの最後の昼食です。

メキシコを代表する料理、『タコス』を召し上がっていただきました。右は前菜のアステカスープです。

 

 

午後の観光は、まずメキシコ国立自治大学(UNAM)を訪れました。

この大学は『大学都市』と呼ばれ、ラテンアメリカ最大の規模を誇るほど広大な敷地なのですが、ここでの見どころは、カラフルな壁画が施された中央図書館です。

この壁画は建物の4面すべてに描かれており、研究・学生生活の思い出、スペイン植民地時代の出来事、アステカ文明、スペイン植民地時代、太陽と月・宇宙・科学・政治、現代メキシコと将来などが表されています。

壁画はペンキで描かれているのでは無く、モザイクで描かれており、しかも驚く事にすべて天然の石の持つ色を利用しているという事です。

この中央図書館は世界遺産に指定されているのですが、大学のキャンパスという事もあり、学生や職員でなくても自由に出入りができます。

もちろん入場料もかかりません。(図書館での本の借り出しには学生証が必要です。)

 

 

メキシコ国立自治大学の後は、メキシコ最後の訪問地、メキシコ国立人類学博物館の見学です。

ここには、アステカやマヤ、テオティワカン、オルメカなど『古代メソアメリカ文明』と呼ばれる古代文明の考古学的に非常に重要な発掘物や遺跡の一部、重要な文化財が展示されています。

メキシコシティを訪れるのなら必見の博物館です。

たとえばオルメカの巨石人頭像(写真上左)、太陽の石とも呼ばれるアステカのカレンダー(写真上中)、マヤ文明の神殿(写真上右)、マヤ文明のヒスイの面と装飾品(写真下左)、オアハカの翡翠細工『コウモリの神の仮面』(写真下中)、ワステカ文化のトラロック像(写真下右)など、興味のある人には垂涎ものの、興味の無い人も思わず引き込まれるような様々な品々が、文明や時代ごとにきちんと分けられて展示されており、大変見応えがありました。

 

 

 

 

国立人類学博物館の見学を終えて、そろそろメキシコにお別れの時間が近づいてきました。

メキシコでの最後の夕食は、メキシコシティ随一の高層ビル「ラテンアメリカ・タワー」最上階にあるレストラン『MIRALTO』で召し上がっていただきます。

タワーの近くで車を降り、歩いて向かう途中、「青いタイルの家」と呼ばれる『カーサ・アズレージョ』に立ち寄ってみました。

カーサ・アズレージョは、伊達政宗に遣欧使節として派遣された、支倉常長がこの地を訪れた際に宿泊したとされています。

現在は宿泊施設ではなく、薬局、本屋、そして雰囲気のあるレストランが入る商業施設として利用されています。

 

 

そしていよいよラテンアメリカ・タワーに到着。レストラン専用エレベーターで最上階の41階へ上がると、メキシコシティ全体が一望できる絶景が広がります。

ここで景色とお食事をお楽しみいただき、メキシコシティ国際空港へと向かいました。

 

 

最後になりましたが、メキシコシティはとかく治安の悪さが取りざたされて、旅行に二の足を踏む方も多いと思います。

しかし、観光客が行ってはいけない場所へ行くとか、夜に一人で外出するなどの、その国では非常識とされる行動をしたりせず、観光客として払わなければならない最低限の注意力を払っている限り、決して危険な国、地域であるとは感じませんでした。

また、透析病院の対応も素晴らしく、ご参加いただいた皆様にもお元気にご帰国いただいたことを申し添えておきたいと思います。。